ジムでの筋トレをChatGPT(チャッピー)と一緒にやりはじめて、約2週間経った。
最初はトレーニングメニューを考えてもらうことだけだったけど、重量や回数を都度入力すれば、あとでその日の実績をまとめられることも分かった。
例えば、「ベンチプレス40kg、8回」と送れば記録してくれるし、次に、「8回」、「8回」と入れたら、前回と比べて次の重量まで提案してくれる。終われば、その日のメニューと実績がまとまって出せる。
想像以上に便利だった。
「まだできるな」の正体
だが、何度かトレーニングを重ねるうちに、ズレが出てきた。
チャッピーが考えたメニューを全部終えても、「あれ、まだできるな」と思うことがあった。
そんなときは、「まだ余裕があるけど、何か追加する?」とチャッピーに聞いて、もう1種目追加したり、セット数を増やしたりするようになった。
当然だけど、チャッピーには、ぼくがどれくらい疲れているのか分からない。
「10回できた」という記録は残っても、それが楽勝だったのか、最後の1回をなんとか上げたのか。
数字は同じでも、中身はまるで違う。
ここを伝える必要があることが分かってきた。
「余裕・ちょうど・ギリ」
ある日のレッグプレス。
10回終えて、「まだ余裕ある」と伝えた。
すると次のセットでは、重量を上げる提案がきた。やってみると、それでも10回できた。
もし「10回できた」としか伝えていなかったら、同じ提案にはならなかったかもしれない。
重量や回数だけでは見えない情報があるってことだ。
そこでチャッピーと相談して、身体感覚を3段階で伝えることにした。
「余裕」「ちょうど」「ギリ」。
同じ「10回」でも、この一言が付くだけで意味がまったく変わる。
感覚を伝えるようにしてから、明らかに次の重量への提案が増えた。
次に重量を上げるのか、そのまま続けるのか。判断指標がチャッピーにできた、ということだろう。
自分の身体を見るようになった
チャッピーに身体感覚を伝えるようになってから、自分自身が以前より身体をよく観察するようになった。
この重量は軽すぎないか。重すぎないか。あと何回いけそうか。狙った筋肉に効いているか。
AIに伝えるためには、まず自分がそれを感じ取らなければならない。
AIに任せたはずが、結果として自分の身体への解像度が上がった。
よく考えれば、当たり前かもしれないけども。
言われたことだけでは、足りない
もう一つ気づいたことがある。
チャッピーは、過去のメニューをもとに次を組み立てるのは得意だ。でも、こちらから聞かないと出てこないこともある。
たとえば腕のトレーニング。
ベンチプレスやラットプルダウンでも腕は使うので、個別メニューが入っていないこと自体には理由がある。
でも「上腕二頭筋や三頭筋の個別メニューは要らない?」と聞いて、初めてそこを見直すきっかけになった。
腹筋も同じで、全体を自分で眺めてみて「そういえば少ないな」と気づいた。
AIが作ったメニューを、そのまま正解として受け取らない。
偏っていないか。他にやったほうがいい種目はないか。
ときどきこちらから問い直すことも必要だと思う。
AIには身体がない
チャッピーがメニューを考える。
ぼくが実際にやる。
「余裕・ちょうど・ギリ」で身体感覚を返す。
それをもとに次が調整される。
そして、ときどきぼくからメニューそのものを問い直す。
全部任せるのでも、全部自分で考えるのでもない。
AIには身体がない。
だから、自分の身体で感じたことは、自分から伝える。
2週間ほど一緒に筋トレをして、ようやくこの付き合い方が分かってきた。

