台風の日の日曜日。息子のサッカー、娘の剣道がお休みになってしまった。
家でゴロゴロするのもいいんだけど、たいがい姉弟喧嘩が始まってしまうのがオチなので、屋内の市民プールへ連れて行った。
子どもたちは二人とも、幼稚園から水泳教室に通っていて、クロール25mなら難なく泳げるようになっている。
ぼくが1,000m泳ぎたかったこともあり、親子3人で同じレーンに入って、順番に泳ぎ始めた。
小3の娘はマイペースで、400mくらいでさっさと終了して、ぼくらを待つことに。小1の息子は、ぼくと一緒にどんどんチャレンジするのが好きなので、休み休みだけど1,000mを一緒に泳いだ。
どうやら今のところ、父親として子どもにしてあげることで、一番楽しいのは一緒に身体を動かすことのようだ。
ぼくにとっての、子どもへの接し方
ただ一緒にいて、同じ目線で同じことをする。それが楽しい。何かを教えるわけじゃなく、何か手本を見せるわけでもない。
生意気な娘の口ごたえを受け止めて、息子のあからさまな嘘を笑って、一緒の時間を過ごす。
いつの日か、父親と一緒に遊ぶよりも楽しいことができるだろう。疎ましく思われることもあるだろう。今日のことをちゃんと思い出すことはないかもしれない。
それでも、このなんとなく暖かな気持ちになれる瞬間が積み重なって、子どもたちの心をまとえばいい。特別な場所や、とびっきり美味しいおやつは必要ない(子どもたちは喜んでおやつを食べたがるけれど)。
屋内プールから出てきたら、台風がいつの間にか去っていて、きれいな空が顔を出していた。
夕焼けと、白んだ月と。何もしなかった週末のようでいて、すごく穏やかで暖かな心で過ごせた一日だったことに気づいたのは、日付が変わる寸前だった。