この間、息子のサッカーの練習を見に行った時のこと。何やら喧嘩が始まっていたようで、少1の息子がグラウンドの隅で泣いているのを見つけました。周りの友達が気遣って息子を囲むようにして慰めてくれていました。
そのうちの1人が、何が起こったかを説明してくれました。どうやら他のメンバーに何か言われたそうです。まぁその前に、息子も悪さをしたようなので喧嘩両成敗といったところでしょうか。
これを見ていたワイフとぼくは、息子のほうに声をかけることなく、そっとその場を離れ遠くから見ていました。子どもたちが自力で解決するだろうと信じて。
予想通り、いろんな子たちに声かけてもらった息子の機嫌は直ったし、次の日には何も覚えていないかのように元気に振る舞っていました。
極力、子どもの世界に親の力を介入させない、ということがぼくの親としての基本姿勢なんです。それはある言葉からインスピレーションを受けているんです。
目次
子どもの世界に親が出しゃばらない – 『親という字は木の上に立って見ると書く』
ノコノコ子どもの世界に出しゃばらない
この時、「花の慶次」という戦国時代を舞台にしたマンガのセリフを思い出したんです。
茶人、千利休がドラ息子を叱り飛ばすシーンがあるんです。ドラ息子は親の権威を背景に悪さをたくさんするんですが、ある時主人公の前田慶次にボコボコにされるんです。それを父・千利休に言いつけてなんとかしてもらおうとした時に、千利休が息子を一喝したセリフがあります。
親とは、なんと書く?親とは、木の上に立って見ると書く。木から下りてノコノコ子の喧嘩に行く親がどこにある!(花の慶次より)
この場面、親のぼくたちが駆け寄って止めたら一番簡単です。でも、そこには何の学びもない。学びがなければ、未来の行動も変わらない。
親が子どもを信じて、暖かく見守らないと成長には繋がらないですよね。
『言うことを聞かせる』のが子育てと勘違いしてしまうことも
もう一つ、こんな事例がありました。
何チームかが集まるサッカーの試合で、別チームのキーパーの子が盛んにポジションを上げ下げしてて、賢い子だな〜と思ってたんです。
でもよく見たら、ゴール裏でお母さんが、『ほら、もっと前!あと3歩!もっと詰めて!』と指示出ししてたんです…。指示は完璧でしたけどね(笑)…。
いや、分からなくはないです。この気持ち。子どもを愛してるからこそ、少しでも良いプレーをさせてあげたくなります。ぼくも、いつも言いそうになって喉元でこらえてます。
でもね…、そうやって全部親が指示してたら、自分で考えるってことができなくなっちゃうよ…?指示されたことを実行するだけで満足する子どもになっちゃうよ…?
どんな親も、子どもに成長してもらいたいという感情からスタートしてるはずだけど、いつの間にかただ言うことを聞かせることに躍起になっている。
間違ってても良いから、自分で考えさせてやらせてみること。そこから学びが生まれる。そう思って日々子どもに接したいですね。
さいごに
頭では分かっているけど、ついやってしまう。ぼくも時々やってしまいます。
そんな時に、花の慶次のセリフをマントラのように唱えて自分の心を落ち着けましょう。
子どもたちの成長を願って。