2017年シーズン、阪神タイガースの鳥谷敬選手の調子がすごくいいですよね。
今シーズン、ポジションこそサードに回っているものの、打率.310をキープして好調を維持しています。ここぞの場面での勝負強いバッティングが光り、打線の重要なパーツとなっています。
好調の要因の1つが、今年からキャプテンの任を解かれたことにあるのではないかと思います。キャプテンの重圧から解き放たれて、のびのびプレーできていることが、好調に繋がっているのではないでしょうか。
今回は、鳥谷選手のケースからリーダーシップの取り方について考えてみました。
目次
阪神タイガース 鳥谷敬選手の復調から見る、リーダーシップ論 – 先頭で引っ張るだけがリーダーシップではない
不向きなリーダーシップのスタイルを期待された
昨シーズン重度のスランプに陥って、最後はショートの定位置を若手にとられてしまいました。鳥谷選手は衰えてしまったのではないか、という声が周りからたくさん聞かれました。
鳥谷選手は毎日毎日厳しいトレーニングを黙々とこなし、自己管理を徹底しているそうです。家族でハワイ旅行に行っても、早朝からのトレーニングは欠かさなかったとか。
そうでなければ激しい動きが求められるで連続フルイニング出場を667試合も続けられるわけがありません。
彼はどちらかと言うと、職人気質なタイプだと思います。真摯にトレーニングをする姿を見習っている若手選手もたくさんいます。声で引っ張るのではなくて、背中を見せてチームを鼓舞するスタイル。
それが、キャプテンになってから声を出して引っ張って行かなければいけない立場になってしまいました。
特に金本監督の期待は大きく、鳥谷選手に先頭に立って引っ張っていくリーダーシップを求めました。彼も最初はそれに応えようとして、2016年の春季キャンプでは柄にもなく大きな声でみんなを鼓舞していましたが、どこか無理をしているように映っていました。
おそらく、だんだんとその役目が重荷になってきたのではないでしょうか。チームをまとめることに心を砕いているうちに、バッティングや守備のリズムを狂わせてしまったのではないかとぼくは感じています。
リーダーの役割とは
リーダーシップの取り方は、先頭に立って引っ張る以外にもたくさんあります。
リーダーの役割は、チームを引っ張っていくことではなく、チームが最大限の力を発揮するためにサポートすることではないでしょうか。
チームの士気が下がっていて、鼓舞する必要があるならば、そこの部分だけ他の選手に任せれば良かったのではないかと思います。例えば西岡剛選手のように。
鳥谷選手だからこそできるリーダーシップを首脳陣が考えるべきだったと思います。
様々なリーダーシップがあっていい
サーバントリーダーシップという概念もあるように、チームメンバーを下支えしながらチームをまとめていくという方法論もあります。
画一的なリーダーを求めても、チームの能力が上がるわけではないし、任された人物も力を発揮できないことが多いでしょう。
リーダーの資質に合わせたリーダーシップのスタイルを模索するのが、リーダーにとってもチームにとっても有益なのではないでしょうか?
まとめ
今の鳥谷選手は、のびのびとプレーできているような気がします。以前と同じように、背中で語る(黙って手本を見せる)スタイルで成績を残してほしいですね。
ぼくたちも、リーダーに任命されたなら。
背伸びして自分に合わないスタイルでリーダーシップを取るよりも、自分なりのやり方を模索していきましょう!