先日購入したバースデー文庫をすこしずつ読んでいます。僕と同じ誕生日であるアルトゥル・ショーペンハウアーの「幸福について – 人生論」。
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言葉使いや言い回しがとっても難解なので、まだ読み終わっていないのですが、ズンと心に入ってくるところがあったのでご紹介します。
目次
「幸福について – 人生論」- ショウペンハウアーが語る「幸せ」とは
人間の根本とは何か
ショーペンハウアーは、1788年生まれのドイツの哲学者です。この本は彼の論文の抜粋となります。
彼は、人間の根本(もしくは幸せの条件)は3つに集約すると説いています。
- 人の在り方(人柄、人物、品格)
- 人の有するもの(富・地位)
- 人の印象の与え方(他人からの印象)
その中でも、幸せを決定づけるものは「在り方」です。いくら見かけが良くてお金持ちであったとしても、品格が足りなければ幸せを感じることができません。
各自の生きる世界は、何よりもまず世界に対する各自の見方に左右され、頭脳の差異によって違ってくる。頭脳次第で、世界は貧弱で味気なくつまらないものにもなれば、豊かでおもしろく味わい深いものにもなる。
自分の眼の前にある世界は、自分というレンズを通して見た「主観的な世界」と、ありのままの「客観的な世界」が半分ずつ合わさって出来上がっているのです。したがって、そのレンズが曇ってしまっているとその世界が悪く見えてしまう=幸せではなくなってしまう、ということなんですね。
客観的な半面がいかに美しく、いかに良くても、主観的な半面が鈍くて悪ければ、美しい風景を悪天候のもとに眺め、あるいはがらくたのカメラのレンズで見るように、劣悪な現実、劣悪な現在と化すのだ。
富や地位(Having)なんてものは、生まれや育った環境(運命)に左右されてしまうことがありますが、在り方(Being)はそれに左右されることはありません。さらに、在り方を磨くことでどんな環境でも幸せを見出すことができる・・・、彼の言いたいことはこう言ったところです。
そして、在り方を磨くには、「健康」と「才能」を高めることだとも説いています。
健康なこじきは病める国王よりも幸福である。
われわれとしては、与えられた人柄を最大限に活用するだけである。したがって柄に合った計画だけに努力を集中し、柄に応じた修行の道に励み、他のいっさいの道を避け、柄にぴったりとくる地位や仕事や生き方を選ぶことである。
いつの時代も、それぞれのギフト=才能を伸ばすことが幸せにつながる
この文章が書かれたのは1851年。世界史を重ねると、ちょうど産業革命の真っ最中です。産業革命から貧富の差が激しくなった時代ですね。
きっと、富を増やしたり地位を高めようとする動きが盛んだった時期だと思います。そんな中で、本当の幸せはそんなところにないんだよ、自分の在り方で幸せは決まるんだよ、と説いているのはとっても興味深いですね。
普遍的な真理ってものでしょうか。
モノがあり余る現代に生きるぼくらにも、とっても参考になる言葉だと思います。「在り方」を高めていくぞ!
まとめ – 少しずつ読んでブログに書きます
では、今日はここまで。あと4章ありますが、少しずつ読みながらブログに書いていきます!
でも・・・、理解するのに時間かかるんだよなぁ。もっと読解力が欲しい(苦笑)。