レゾナンスリーディングを始めてから、洋書(翻訳版)のビジネス書籍を読む割合が格段に増えました。
翻訳書を読むことを繰り返しているうちに、理解度を上げるコツが分かったんです。
それは、原書のタイトル(英語)を確認すること。
読む前にこれをするだけで、理解度がぐっと深まりますよ!
目次
タイトルを正確に理解できれば、著者がどういう意図でこの本を書いたのかが分かる
レゾナンスリーディングの開発者である渡邉康弘さんから、出版業界の舞台裏をお聞きすることがあるのですが、洋書の翻訳についてこんなことを知りました。
洋書の日本語訳は、著者の意図を解釈していない場合が多い。
編集の時点で、どんな言葉、言い回しなら日本で売れるのかを考えて翻訳するため、時として著者の意図が捻じ曲げられてしまう。
確かに、売れないとどうしようもないのが出版社側のスタンスですから、日本で売れるタイトルを出版社側も考えるんでしょうね。
でも、読者であるぼくたちにはそんなこと分かりません。タイトルから本の内容をイメージするときに、少しずれた解釈をしてしまうこともあり得るでしょう。
それを防ぐために、本を読む前に原書のタイトルを確認しておきましょう。
著者の意図をそのまま味わうためにできること、それが原書のタイトルのチェックなのです。
少しずつ異なる、原書と翻訳版のタイトル
いくつかの事例を見ていきます。例えばこちら。
ベストセラーとなった、ハーバードの人生を変える授業です。
こちらの原題は、Even Happierなんですね。少しニュアンスが異なっているのが分かりますか?
邦題にある人生を変えるという言葉には、現状はうまくいってなくて、そこから脱却したいというイメージ。『ネガティブな自分を変えて、うまくいきたい』という感じでしょうか。
一方、原題のEven Happierは、今も幸せだよ、という状況からさらに幸せになるために、というポジティブ状態からスタートしているのです。
購入した時は、「自分を変えるって、なんかちょっと重くるしいなあ」と感じてたんですが、原題をチェックした後は、「なんだかとっても元気が出そうな本だ・・・!」とイメージが180度変わりましたね。
本から得た学びもとってもポジティブで、楽しく学べました。
こちらは先日発売になったばかりの書籍。大人気のKelly McGonigalさんの最新著書です。
邦題は、スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール – 「本当の自分」を引き出す25のレッスン」となっています。
原題は、Lessons to Achieve Great Results – 25 Tips to Elevate Your Capabilitiesです。
原題にもう少し沿った訳をすれば、「偉大な成果を達成するための授業 – あなたの将来性を高める25のヒント」となるでしょうか。
Capabilityという単語は、厳密に言えば「まだ自分が持っていない可能性」を指します。
「本当の自分を引き出す」、自分自身の深掘りをするというよりも、新たな学びにスポットライトを当てているのが分かります。
このように、原書を翻訳版ではニュアンスがちょっとずつ異なることがあります。
本を読む前にチェックしてみると、その本から得られる答えが変わるのでオススメですよ!
まとめ
著者の意図を完璧に理解したいなら、英語の原書を読むのが一番手っ取り早いです。
レゾナンスリーディングの講座でも原書を読むことを勧められますね。
だけど、英語が苦手で原書は敬遠してしまうのであれば、せめてタイトルだけでも英語で理解してみよう。
タイトルはとてもシンプルな英語が使用されているので、高校レベルの英語力で十分わかりますよ。
読む前の一手間、ぜひ試してみてください!